蒜山を楽しむ 大山と蒜山
蒜山のお隣の「大山」へは、蒜山大山スカイラインを通るか、米子自動車道の蒜山ICから溝口IC経由して行くことができます。
大山・蒜山は中国山地の主脈から北にややはずれて誕生した火山山塊です。中国地方の多くの山々とは成因を異にするだけに個性的な特徴を備えています。
蒜山や皆ガ山は東西12kmにわたって連なり、擬宝珠山から鏡ヶ成を経て大山山塊の南東のはずれ、烏ガ山につながります。また、東西に急峻な岩壁のある船上山から矢筈ガ山に続く溶岩台地の尾根は、南北6kmにわたって、標高615mの船上山からあまり大きな起伏もなく、徐々に高度を増して標高1,358mの矢筈ガ山に続き、南西に方向を変えて、大休峠を経て大山主塊につながります。主塊は標高1,729mの剣ガ峰を頂点として、東西1kmの主稜と、稜線の東端から急激に高度を落として南東の烏ガ山に続く槍尾根、北東には三鈷峰に続く尾根があります。
大山主塊を構成する稜線はいずれも脆く、安山岩の山体には無数の亀裂が走り、気象条件の厳しい日本海側にあることも影響してか、侵食が進み頻繁に崩落を繰り返しています。南壁や東壁、北壁などは複雑で荒々しい地形を形成し、中国地方の最高峰大山の重要な魅力のひとつとなっています。また、この地方のほかでは見られない山岳的な地形と、山麓に広がる西日本最大規模のブナ林、弥山頂上部に広がる特別天然記念物のダイセンキャラボクなども大山の大きな魅力です。
一方、蒜山三座は最高峰の上蒜山でも標高1,202mと高い山ではありませんが、裾野が広く、南麓に広大な蒜山高原を有し、開放感のある連山となっています。山肌はネザサの広がる草原面とブナ、ナラ、カエデ、カシワなどの樹林帯で覆われています。崩れゆく大山と森に還る蒜山、対極的な山々であるといえます。
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